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「アトピー・アレルギー軽減法」から「我が家のアレルギー対処法」へ [アトピー・アレルギー軽減法]

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「あかちゃんをアトピー・アレルギーにしない方法」を開示して欲しい、というご要望が相次ぎましたので、それにお答えしようと思いましたが、
ある理由でタイトルを「我が家のアレルギー対処法」といたしました。

「ある理由」というのは、
「医師ではない私(研究者)が、患者さんを標準医療から遠ざけるようなことをしてしまうのは
本来的には間違いだ。」と思っているからです。
(過去にそういった医師の方のご指摘もありました。)

ですので、これからご紹介する方法は、あくまで「我が家でトライしてみた方法」であって、
「皆さんにお薦めする方法」として公開するものではありません。
ベストな方法というのは、時の流れとともに移り変わっていきますから、
私の方法も、いつまでも「最善」ではないでしょう。
数年後には陳腐化しているかもしれません。
(むしろ、そうなっていればいいな、と思ってます。私の予測が正しかった、ということなので。笑)

なので、これから記す我が家の実践法を
真似をする、あるいは、一部取り入れる、というような場合は
申し訳ありませんが、「自己責任」ということで
よろしくお願いいたします。m(_ _)m

 (最近この「自己責任」という言葉がいっそう嫌いなってしまったんですけどね。。。冷たくて。
 特に最近の使われ方、ISの捕虜になって殺害されてしまった日本人お二人に対して
 彼らを守れなかった政府の要人が言うんですから。
 「国家」の存在意義は「すべての国民を守る」ことなのに。
 内閣は解放の努力を本当にしたのかさえ怪しんでしまいます。漫然と見守っていた?
 いえ、あらかじめ、2人を襲う惨劇を予測し、これを利用して、
 義憤に燃え上がった世論を追い風に、国民救出を目的と称して 
 自衛隊海外派兵のための立法を、国民に飲ませようとしている気がしてなりません。
 彼らが予め描いたシナリオどおり、、、、?)

すいません、話題がそれてしまいました。

それと、もう一つ、Luxelの考えをお伝えさせてください。

医学は
「病気の存在、患者さんの訴え」
   ↓
「基礎・臨床研究」
   ↓
「治療法として実践&検討(ブラッシュアップ)」
   ↓
「標準治療法として確立、普及へ」

といった段階を踏みます。


アトピー性皮膚炎については、我が家の状況は
こういった順当な医学の進展を待ってはいられなかったし、
ステロイド治療(副作用)についての科学的な再検討を行ってほしい、という
患者からの切実な要請が、(学会の政治的意図によって?)妨げられている、

上記のスキームで言えば

「病気の存在、患者さんの訴え」→「基礎・臨床研究」

この段階が社会的にも医学界においても、なぜだか非常に強く阻害されている、と感じ、
それならば、と
このブログで声を上げて、
被害を回避する方法を開示してきました。

でも、同じく親子を悩ませるアレルギー疾患ではあっても、食物アレルギーの治療法は
近年目覚ましい進展を見せています。
私がわざわざこのブログで、自己流(もちろん、基礎/臨床の論文を参考にしながら、ですが)で行った対処法を書かなくても、いずれは ほぼ同様の治療法が広がるだろう、と思っています。
だから、正直言って、医師でもない私が偉そうに「〜法」みたいに書いて、皆さんにお薦めする必要はないかな、と思っていました。

私が医師ならいざしらず、
(医師であっても、「それでいいの!?」みたいな方法を薦めてる方も世の中にはいますが)
「(研究者であっても)医師ではない自分がある方法をお薦めして、もしものことがあった時には責任がとれない。」という思いもありました

でも、やっぱり今、アレルギー学会で主流になりつつある治療法、の前の判定の部分では
皮膚をきれいにするために「ステロイドを塗れ」と言ってるんですよね。
これはやっぱり、違うんじゃないかなぁ、と思い直し
「我が家の方法を開示させていただく」ことにしました。

開示することにした、もう一つの理由は
この食物アレルギーの当該治療法、すなわち「経口免疫療法」を行うのには
適齢期」、
つまり、治療に適した年齢がある、と推測されるからです。

「経口免疫療法」が全国で一般的になるのを待っていたら、残念ながら「(成長して)適齢期をはずれてしまう」お子さんが出てくるんじゃないかなぁ、と思います。
私はこのことが理由で、エピペンが処方されたらさっそく毎晩せっせとアレルゲン食品の少量摂取をはじめました。自己流経口免疫療法(緩徐法)です。

小児の食物アレルギーは「何もしなくても、6才までに6〜7割の子はアレルゲン食品を食べれるようになる」というデータがあります。
でも、逆に言うと
残り3割の子はそれ以上の年齢になってもアレルギーを持ち越してしまって、治らない訳です。

2年前に、多摩市で亡くなった小学校5年生のお子さんは、そういった「持ち越した」お子さんのうちの一人だったはずです。
それ以前の学会での研究者や医師の語り口として、ほぼ一様に「皆さんが思っているよりも、食物アレルギーによる死亡は少ないんですよ。(4〜5人/年。ハチ毒によるアナフィラキシーショック死の方がずっと多い。こちらは約20人前後/年)」と言っていました。
が、上記の死亡事故(誤食による死亡)がおきて、明らかに、彼らの口調が変わったように思います。
食物によるアナフィラキシーショックで命を失う危険性に言及するようになった、と感じてます。

実際私も、子どもの食物アレルギー死ってホントに身近で起きるんだ、という恐怖を、親として身に迫ったものとして感じました。
このお子さんを11才まで、アレルゲンを除去し続けて大切に守り育てたご両親の悲しみはいかばかりか、と思うと胸が苦しいです。

これを書いていいのか、迷いはあるのですが、、、、、研究者としての私の仮説として聞いてください。
仮説1「完璧なアレルゲン食品の除去を長年に渡り続けていると、アレルギーを起こす細胞も長期に渡り保存されてしまう。」
仮説2「そして、長い年月の中、たまたま微量のアレルゲンの誤食で激しい、時には死に至るほどのアナフィラキシーショックを起こす。」
この「仮説」は「推測」と置き換えてかまいません。
あたってないかもしれません。
でも、私の免疫学の知識を動員して考えて「ありうる」と結論しました。

「長期の完全除去はよくなくて、短期の除去や早期のアレルゲン摂取(ならし)の方が良い」ということの確証となるデータは非常に数が少ないのですが、臨床の論文がぼちぼち出てきています。
それと、私の基礎免疫学の知識に基づいて「おそらく、こういうことが起こっているのでは」という仮定を説明することはできます。
近年、「早期のアレルゲン摂取が食物アレルギーの軽減に効果があった」という論文も発表されました。この論文とうちの子たちの経験によって有効性と安全性はまぁまぁ担保されている、と考えてよいか、と思います。

しかし、アレルゲン食品を少しずつ食べ続ける「ならし」をする、ということは、その間、アナフィラキシーを起こすリスクがある、ということです。

「食べない」と「食べさせる」、どっちがいいのか、
何才まで除去はすべきなのか、
親としてはすごく悩みます。
でも、少なくとも、6才までにアレルギーが良くならずに「持ち越しの3割」に入ってしまうと、その後の治癒率が厳しくなることはわかっているので(6才までにだいたい7割、12才までに8割5分くらいの治癒率)、私は確率だのみではなく、なんとか確実にこの7割に子どもを入れたい、治癒率を7割よるも上げたい、と思いました。

となると、選択肢は「食べて治す」です。
何もしなければ「7割」という治癒率は変化しませんから、少しでも打率を上げよう、という魂胆で、
経口免疫療法(緩徐法)をやることにしました。

これは、どのお医者さんもやってる、という訳ではありません。
未だに「除去」一点ばりの先生もいると思います。(安全性に重きを置く医師はまだこちらを採用してるでしょう。ただ単に情報の更新が遅いタイプの先生かもしれませんが。)
でも、勉強している小児科医、特にアレルギー学会や小児アレルギー学会に顔を出すような医師で、先進の気質のお医者さんは「食べて治す」経口免疫療法を取り入れ始めていました。(3年前)
今はもっと多くの先生が実施なさっているのではないでしょうか。

もっとも、最初にお断りしておきますが、経口免疫療法はまだアレルギー学会公表の「食物アレルギー診療ガイドライン(市販)」では「紹介」のみにとどめれられていて、「標準治療」としては推奨されてません。(標準治療はまだ「アレルゲン除去」です。)
それは、経口免疫療法の効果がない、とか、低い、とかではなくて、まだ「データ集計中」「プロトコール(方法)を検討中」であるからです。

けっこうたくさんの病院施設で臨床試験が走っているのですが、まだ治験によって、この治療法の科学的な裏付けとなるデータの集計が間に合っていないのです。(もし治験やってる病院におかかりで、条件があえば、被験者にエントリーしてみると良いと思います。プロトコールはきっちり守らされますが、検査費、診察費が無料になることが多いです。)

ですが、それを待っていては、うちのQ君の「治療適齢期」には間に合いません。
ですから、リスクはあっても自己流で「食べてならす」経口免疫療法に取り組み始めたのです。

そうでなくても、「いつまでも、厳格な除去を続ける」のは至難の技です。
いつ誤食がおこるかわかりません。
保育園は除去食を提供してくれ、栄養士の先生と担任とでダブルチェックをしているにも関わらず、
アナフィラキシーと思しきショックは2度、おこりました。
他の子の食事には卵が使われていたので、混入したのかもしれません。
(どこでどうやって入ったのか、想像もつかない、と先生たちは言っていました。
もちろん、親の私も、製品の成分表を見誤って、何度も誤食させたことがあります。[たらーっ(汗)]

「食べて治す、経口免疫療法」が台頭して、標準治療となるのは時間の問題でしょうが、
この療法が主流になるには、早くてもあと5年、臨床研究の進展の具合によったら10年くらいはかかるかもしれません。

研究者としては、ここで発表している私の採用した治療法や発言内容はいささか踏み込んだ物言いで言い過ぎ、と批判なさる方ももちろんいるでしょう。
でも、こういう情報がネットにあってもいいのでは、と思うのです。

私は2つの患者会に入っていて、他の親子がどういう暮らしをしている、という情報もある程度はいってきます。
アレルゲン(完全)除去を実際に担うのは(ほとんどの場合)母親です
除去食の提供を何年も、間違うことなく(=誤食をおこさず)続ける、というのは至難の業です。
そのたいへんさは、おそらく、健常児の親御さんや、どうかすると、アレルギー科の医師であっても、
想像するのが難しいでしょう。
単純に除去食と通常食の2通りを作るならば、調理時間は2倍。
これでは、母親は仕事を持つのは難しい。
実際には除去食を家族の食事としてしまうことがほとんどですが、これだとメニューが限られてしまい、栄養的に大丈夫なのか悩みます。正直、ストレス。
子どもがアレルゲン食品を食べれるようになってくれたらどれだけ助かるだろう、と想像して、
そのためにやれることがあるならやろう!というのが私の動機でした。

その具体的な方法については、
どうぞ次回をしばしお待ちください。
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ひまわり

うちの子は、もう3歳をすぎてしまっています。
適齢期は、もうすぎているんでしょうか?
コムギ、タマゴ、ミルク、全部完全除去しています。
早く公開のほど、お願いいたします。
by ひまわり (2015-04-07 12:43) 

レミママ

開示ありがとうございます。
確かにLuxelさんは、報酬を受けてるお医者様ではないですが、善意で豊富な知識を提供してくださっています。
標準治療で治らない→知識豊富な方の意見を求め、我が子の為に何か出来る事を捜すのは間違った事でしょうか?
報酬を得ている医者の方こそ、完治あるいは症状が少しでも収まる方法を標準治療にこだわらず、模索して欲しいです。
改めてお忙しい中、ありがとうございます。

PS.また急ぎませんので、ギャオちゃんキュ~君の近況もうかがえると嬉しいです。
(お二人のファンなので面白いお話待っています。)(^^)
by レミママ (2015-04-07 23:12) 

あおき

我が子がアレルギーでこのブログにたどりつきました。
とても参考になりましたので、私のブログに「アトピー・湿疹対策シリーズ」を紹介させていただいてもよろしいでしょか?
営業目的ではなく、記事を広めたく。
ブログもご確認いただいてご検討いただければ幸いです。
もし???な感じでしたら却下していただいて構いませんので。
どうぞどうぞよろしくお願いいたします。
by あおき (2015-05-13 15:31) 

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